卒業生からのメッセージ

溝口 耕太郎
サントリープロダクツ株式会社 技術グループ
生命工学科 平成13年卒業
修士平成15年修了

『目的を明らかにすること』

 私が受験生だったのは今から20年前ですが、当時注目されていた生命工学を学んでみたいと漠然と思っておりました。そんな時にワインの醸造技術に端を発した生命工学が学べるユニークな学科があると知って志望するに至りました。入学後、初めての一人暮らしに戸惑うこともありましたが、友達に助けられながら充実した学生生活を送ることができました。

 3年次になると各研究室の教授が講義を行い、その研究室の特色を生かした学生実験を準備してくれます。その中で私が強く印象に残ったのは、学んでいる生命工学は「手段」であってこれを何のために使うのかという「目的」を考えよ、という当時第4講座の三村教授や大槻助手の言葉でした。

 私は当時の趣味から生分解されない釣り糸が環境破壊の要因となっていることに着目し、微生物が分解できる化学構造の限界が明らかになれば生分解性合成樹脂の活用範囲を広げて自然と共生した人社会が実現できないかと考えました。実はこの「目的」こそが、私が修士課程を含む3年間をかけて取り組むことになったテーマであり、それまで漠然と学んだバイオテクノロジーがこの時から「手段」になりました。

 4年生の春に研究室に入室したとき、研究対象となる担子菌を野山に探しに行くことから始め、修士課程では担子菌が持つ酵素活性や触媒の組み合わせによってどのような合成樹脂の構造が分解されるかを研究しました。今思い出しても楽しみ抜いた研究生活だったと思います。

 私は今、清涼飲料水の生産技術開発を業務としています。企業の開発者としてのキャリアは12年になりますが、梨大で培った「目的」と「手段」を明確にするという考え方は常に意識させられることです。皆さんも自らの学ぶ「目的」を是非梨大の生命工学科で見つけてみては如何でしょうか?

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