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2020年度「きぼう」利用フィジビリティスタディテーマに採択されました。

2021年3月10日発表
代表者:若山清香助教 
テーマ:深宇宙放射線が哺乳類の次世代へ与える影響について

この度、若山清香助教らの研究グループが、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)の、国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟を利用する実験テーマに選定されました。
https://iss.jaxa.jp/kibouser/subject/invitation/fs/72634.html

本公募は、JAXAが国際宇宙ステーション「きぼう」を最大限に活用して、国の科学技術イノベーション政策への貢献や自由な発想に基づく独創的かつ先導的で国際的に高い水準の研究を推進するために行ったもので、今後2年間の研究成果によって国際宇宙ステーション実験への移行可否が決まります。

本テーマの研究内容:
近い将来、月周回軌道を回るゲートウェイが作られ、人類は月だけでなく火星へ進出するだろう。だが月や火星への移動では深宇宙放射線を長期間浴びることになり、人体への放射線障害の危険性が危惧されている。我々は、今までにSpace Pup実験において宇宙ステーション内で冷凍保存したマウス凍結乾燥精子(FD精子)から産仔を得ることに成功し、宇宙ステーション内の放射線の影響は大きくないことを発表したが、深宇宙での保存における宇宙放射線の影響は未知数である。本研究では、ゲートウェイでは冷凍庫での継続保存が困難であることから、室温保存したFD精子が宇宙放射線の影響を調べる生物線量計として利用可能なことを宇宙ステーションで証明する。