受験生の皆さんへ

橋爪 宏昌

『ひとつの財産』

 私は現在、愛知県豊橋市に所在する主に種麹(たねこうじ)の製造・販売を行うビオックという会社の研究室に勤務し、麹の研究や製品の品質管理、新しい商品の開発などに取り組んでいます。私の場合、業務内容と大学で専門として学んだ内容が近く、大学で学んだことが仕事にそのまま活かされています。

 「基礎なくして応用なし」
 これは大学の頃、先生から教わった言葉で、現在でも私の大切にしている教えです。勉強に限らずどんなことでも基礎がおろそかでは何もできません。しっかりした基礎をもつことはそれだけ大切なことです。みなさんも大学でしっかりと基礎力をつけ、それを応用できる準備を整えてください。それができたとき、みなさんの力は必ずや社会に必要とされるものになっていることでしょう。

 そしてたくさんの友人を作ってください。大学は同じことに興味を持った人の集まりになるので気の合う仲間のできやすい環境でもあります。社会に出るとなかなか心から理解しあう友人はできにくいものです。しかし大学で出会った友人たちはみなさんの人生において永く付き合う良き理解者になっていくことと思います。私はそんな友人たちとの出会いは人生におけるひとつの財産だと考えています。

 これらは例ですが、大学での様々な経験はみなさんにとっておおきな財産になっていくことと思います。みなさんの大学生活が充実したものになることを祈っています。