受験生の皆さんへ

湯口 芽衣

 私は山梨県内の高校出身です。高校2年生の時に、山梨大学で開催されたシンポジウムに参加する機会がありました。そこでイギリス・ケンブリッジ大学のジョン・ガードン博士と、山梨大学の若山照彦先生の講演を聞いて、「発生工学」という分野に強く関心を持ち、発生工学の研究も盛んに行われている山梨大学生命工学科への進学を決めました。

 大学1、2年生の頃は、座学がメインで基礎的な専門知識を幅広く学びます。3年生からは本格的に学生実習が始まり、実際に自分の手を動かしながら、生命科学への理解を深めることができます。この実習は、自分の興味がどこにあり、何をこれから学んでいきたいかを見つめ直す良い機会となりました。

 4年生では、私は念願だった発生工学が学べる研究室に所属し、自分の好きなことを思う存分追求し、実験を繰り返す日々を送っています。マウスを用いて、初めて自分で体外受精させ、胚移植を行なった産仔が産まれた時は、本当に感動しました。そのような生命の神秘に触れ、貴重な経験が積めるのは、私の普段実験を行なっている発生工学研究センターの整った設備があるからこそだと実感しています。

 卒業後は、不妊治療に携わる胚培養士という職業に就く予定です。数ある職業の中から、胚培養士を選んだ理由は、大学で学んだ専門知識を生かすことができ、尚且つ人の役に立てる仕事に就きたかったからです。

 勿論就職先の選択肢は、人によって様々ですが、自分の興味のある専門分野を伸ばし、自分の力に変え、それを将来の職業へ生かすことができるのは、この山梨大学生命工学科の魅力だと感じています。